2014年10月18日

神風特別攻撃隊 2014.10.18

 谷村新司にはいい歌がいっぱいある。大阪の長野市という名がつくところの出身。堀内孝雄と「アリス」を結成して活躍した。「群青」は1981年に作られた歌で好きな良い歌だ。ピアノの伴奏がまた良い。東宝映画「連合艦隊」の主題歌でもある。堀内孝雄にも良い歌がたくさんあるが、ここでは触れない。
「群青」の歌詞の中に、気になる部分があり、むかし、谷村新司の事務所に尋ねたが、なしのつぶて。まあ、そんなことはどうでもいいが、気になる歌詞は「…われより先に逝く不幸は許せど 残りて哀しみを抱く身のつらさよ…」の『不幸』だ。辞書によれば「不幸」は幸福でないこと、家族親族の死去、災難などの意味があるそうだ。だから絶対に間違っていると主張するつもりはない。しかし歌の「不幸」は親より先に死去することを意味する「不孝」でないだろうか。「先立つ不孝を許してください」などと使われる。「連合艦隊」をブルーディで見たが、この歌詞は特攻隊で死亡する息子と戦艦「大和」に乗務している父親との別れ、森繁演じる父親と息子(複数)との別れなどの場面と重なる部分である。「大和」の親子は、かろうじて父親が先立つが、森繁の父親は残される。教育勅語を思い出すから「不孝」という言葉はあまり使われてほしくないが、やはり気になる歌詞である。映画のほうは、国家に命をささげることが、センチメンタルに描かれていて、特攻隊は、かなり美化されてしまっている。これは危険な話しだ。
 そんなことを思っていたら、保坂正康が新聞に良いことを書いていた。彼は「昭和史」大家のようにおもわれているようだが、野口雨情が戦争反対者であったとか、時々とんでもないことを書く。朝日新聞社で、だいぶ昔に、会ったことがあり、名刺交換をしたので、変な文章に接した際は、そのつど連絡しているが、こちらもなしのつぶて。
 日本の文化は著名になると無名者を無視する傾向がもてはやされるようである。
 その保坂の文章だが「特攻作戦は日本軍の最大な恥だ」ではじまり、センチメンタリズムだけで歴史を見てはいけない、彼ら特攻隊の行為を「国家に対する犠牲的な行為だと美化することは、仲間内でのヒューマニズムにすぎない。敵と向かい合えばアンチヒューマニズムだ」とある。拍手喝采である。
 そんなことを実行させたのは誰か、その人物は責任をとったのか。これを忘れてはいけない。その無知から歴史は繰り返される。
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2014年10月10日

「戦争と写真」の結末を考えている。2014.10.10

「写真」という言葉を一番最初に使用したのが誰か、あるいは何処か、といったことを調べたが、結局判らなかった。
そのことを最後に締めくくろうと考えていただけに、この結末は不本意である。しかし、わからなかったのだから限界だろう。そこで、気なっていることのいくつかに触れよう。
まず、『歴史寫眞』である。1913年12月の創刊で、1944年3月で廃刊した、と言われている。確認していない。手元にあるのは2冊で、1943年1月号と前年の8月号だけだ。恒友出版社から1995年に、1940年11月号から1943年3月号までが復刻されている。しかし、この復刻版は変わった構成で、いわゆる復刻本と体裁がいささか異なるので、戸惑う。所持の二冊に掲載されている写真は陸軍省と海軍省が提供したもの。創刊号から詳細に検討したのではないから、どのような目的で刊行されたのか、どのような人物が関わったのか、知識はない。しかし、典型的な国策グラフ雑誌と考えてよいだろう。北海道に創刊号からのものがあるそうだ。北大の友人に問い合わせる方法もあるが、実行しなかった。20年前なら所持者に面談してただろうが……。
posted by 櫻本富雄 at 18:21| Comment(0) | 空席通信・余話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする